セントニンUPで、ストレスに負けない身体を作ろう

さまざまな原因が重なってストレスは引き起こされる

 厚生労働省の平成20年患者調査によると、こころの病気による受療者数は320万人を超えました。2015年12月からは、労働安全衛生法の一部を改正する法律により、労働者に対してストレスチェックの実施が義務づけされるなど、こころの健康がクローズアップされています。
 脳の中には、「神経伝達物質」という物質があり、神経細胞に情報を伝達していますが、ストレスが溜り、心や身体が疲れた状態が続くと神経伝達物質の量や神経細胞の働きや脳の血流に変化が現れます。
 ストレスを受けると脳からはホルモンの分泌が促進され、心拍数が増える、血圧が上昇する、食欲がなくなるなどの反応が現れます。
 私たちがよく言うストレスは、正しくは「ストレッサー」と言います。ストレスの原因となるものを文部科学省の「心のケア各論」では、生活環境ストレッサー、外傷性ストレッサー、心理的ストレッサー(表)と大きく3つに分け、それぞれのストレッサーが加算され、複合的に作用し、ストレスを引き起こすとしています。

 ストレスの大きさは、そのストレッサーを受け取る側の状態により異なりますので、ストレスに強い人もいれば弱い人もいます。しかし、人間は慢性的なストレスにさらされると、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの不安障害につながると考えられています。
 それは、こころの病気以外にも、風邪などの感染症にかかりやすくなったり、胃潰瘍、不整脈、円形脱毛症、高血圧など、身体のさまざまな部位に障害が起こったりします。

こころのバランスを整える作用のあるセロトニン

 ストレスに関係するホルモンとしてよく知られているのが、ノルアドレナリンやドーパミン、セロトニンです。
 ノルアドレナリンは、危険(ストレス等)を察知し、それに勝とうと戦闘態勢モードにする働きがあります。しかし、過剰になると不安神経症やパニックになったりします。
 ドーパミンは、喜びや快感、意欲を伝達する働きがありますが、過剰になると依存症を引き起こしたりします。
 セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンが過剰になり暴走しすぎないようにコントロールし、心のバランスを整える働きをしています。最近の研究で、うつ病の人は脳内のセロトニンが少ない傾向にあることが解り、セロトニンの脳内濃度を高くする薬が使われています。

日光浴でセロトニンを増やす

 私たちの精神状態と日光は大きな関係があることをご存じですか?そもそも人間は、太陽が昇ると活動し、日が沈んだら休むというサイクルで生活してきました。これは、体内時計とも関連していることです。しかし、現代社会はどうでしょう。24時間ネオンが輝き夜でも明るく、コンビニも24時間営業で、昼夜逆転の生活となり、日中寝ている方も増えているようです。
 脳内のセロトニンは、太陽の光を浴びると増えるとされています。実際、冬に日照時間が少ない北欧などの地域では、冬の期間にだけ発症する冬季うつ病の患者が増加する傾向があり、日照不足によるセロトニン分泌の減少が原因の一つと考えられています。お天気の良い日には、太陽の日差しをたっぷり浴びてセロトニンをたくさん作りましょう。ただし、太陽の日差しには紫外線も多く含まれています、これからの季節「太陽の日差しをたっぷり浴びよう!」と何時間も屋外にいると、脱水、熱中症、紫外線による日焼けなど別の問題が起きる可能性もありますので、なにごともほどほどに。

食生活を見直してセロトニンを増やそう

 食生活の乱れや、栄養不足もストレスを感じやすくなると言われています。何を食べれば大丈夫というわけではありませんが、セロトニンやストレスに関する栄養成分をご紹介します。

■セロトニンの原料「トリプトファン」
 セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸から作られます。しかし、残念ながら必須アミノ酸は、体内で作ることができないため、食事から摂取する必要があります。トリプトファンは肉、魚、豆腐、ナッツ、乳製品に多く含まれています。
■神経活動が行われるときに使われる 「ブドウ糖」
 ブドウ糖は、果物やはちみつに多く含まれる単糖類の1つです。ごはんやパンなどから摂取した炭水化物は、体内の消化酵素により分解・消化されて最終的にブドウ糖となり、腸で吸収されます。
 脳のエネルギーとなるのがブドウ糖です。脳には血液脳関門と呼ばれる部分があり、エネルギー要素はブドウ糖以外のものを通さないため、脳の活動を維持するのに唯一の栄養素となっています。
 また、セロトニンの原料となる、トリプトファンが脳内に取り込まれるにはインスリンがその働きを担っていますが、インスリンはブドウ糖を摂ることで分泌されているので、ブドウ糖を摂取することは、ストレスを抑え精神的安定を得ることに繋がります。
 ブドウ糖が不足すると、脳はエネルギーを作ることができなくなるため、思考能力の低下や、集中力が欠けることにもなりかねません。血中にブドウ糖が豊富にあると記憶力が増す、といった実験結果も報告されています。
 脳はブドウ糖のみをエネルギーにしていますが、ブドウ糖を脳内に蓄えておくことができないため、一定量のブドウ糖を摂取する必要があります。
■神経系統が正常に機能するために必要な「ビタミンB群」
 ビタミンB6は、セロトニンの合成に不可欠な栄養素です。カツオ、マグロ、ニンニク、牛レバー、バナナなどに多く含まれています。また、脳の正常な動きを保つビタミンB12は、海苔、しじみ、鮭、牛・鳥のレバーなどに多く含まれています。

よく噛んで食べると、セロトニン神経が活発に

 食事の際に、一定のリズムでよく噛んで食べるとセロトニン神経が活発になると言われています。
 ストレスに関わる栄養素は、幅広い食品に含まれています。必要な栄養素が不足するとストレスへの抵抗力が低下しますので、心のバランスを整えるセロトニンを不足させないためにも、栄養のバランスを考えた食事をよく噛んで食べる。朝は太陽の光を浴びて、セロトニンを作るなどを心がけて、ストレスに負けない毎日を過ごしましょう。

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